私がまだ純粋無垢だった青年時代、我が家ではDVD上映会なるものが存在しました。
と言っても、誰かが見たいと思った映画を持ち寄って上映するという、至ってシンプルな会なのですが。
父親が私によく、タイタニックなどの濡れ場シーンで「うぇええええええい」と言いながら、私のまぶたの手前で指をタイピングのように動かしてそのシーンが見えないようにしていたものです。
隠されながらもちょいちょい指の隙間から見えていたのは、父親がそのシーンをガン見していたとこぐらいです。
当時10歳ぐらいだった私が選んでいたDVDは、毎回ゴジラか、ガメラシリーズ。
そんなゴジラを小さい頃から見ていた私が今回、大人気の映画<シン・ゴジラ>を見てきちゃいましたので、評論家気取りで偉そうに感想を書いていきます。
まだゴジラを見たことのない人が少しでも、ゴジラに興味を持ってくれたら幸いです。
※ネタバレされたくない方は閲覧をお止めください
ゴジラっていいやつ?わるいやつ?

シン・ゴジラしか見ていない人にとっては、圧倒的パワーで人々の住処を破壊しまくるゴジラは、えげつないほどの悪者なんだ。と、思うかもしれません。
しかし、青年時代の上映会で観たゴジラシリーズでは、ゴジラは悪い怪獣を倒す、子供たちの憧れ、まさにヒーローだったんです!
なぜそんな優しい巨人ことゴジラが、シン・ゴジラになると、突然町を破壊しまくるのか。
ゴジラは情緒不安定なのか?はたまた製作者が情緒不安定なのか?気になって調べてみることに。
すると、そもそも昭和時代に上映された、一番最初のゴジラは悪者だったそう。
それが徐々に子供たちにはヒーロー物が売れるという大人のドス黒い事情が絡んでいき、急きょヒーローの路線に切り替わっていったとのこと。なので、今回のシン・ゴジラで登場するゴジラは、昭和に初めて誕生した、制作当初のゴジラに近いイメージで作られているのです!
私が小さい頃から追い求めていたヒーロー達も、結局はお金に流されて生まれたものなんだと知ると、私の子供は、親父と言うお金に流されない唯一無二のヒーローの背中を見せて育てようと思いました。(キラッ
ゴジラが突然変異?気持ち悪!

シン・ゴジラに登場したゴジラは、実は変態なんです。
変態って、露出狂とかのじゃなくて、形態を変えるって意味です。
そう、第一形態として最初に出てきたのは、芋虫に毛じゃなくて手が生えたみたいなやつで、ずっとゴジラの敵が現れたのだと思ってしまうほどゴジラっぽくなく、エラみたいなので呼吸?をしていたのですが、呼吸するたびに真っ赤な液体をエラから放出していました。
その姿を直視するのはかなりキツいものがあり、「うわっ!キモっ!!」と思わず声に出てしまうほど。
形態が進化していくにつれ、だいぶゴジラっぽくなるのですが、最終的には国連に核ミサイルじゃないと倒せないと決断されるほど、でかくなります。
でかさからくる余裕なのか?はたまたゴジラはドM設定なのか?
戦闘機やら戦車やらに集中砲火を受け続け、あからさまに歓迎ムードじゃないにも関わらず、ゴジラは海に潜ることなう、東京を我が物顔で練り歩きます。
しかも、そんな居心地の悪い場所なのに、途中からゴジラはず~っと何をするわけでもなく、同じ場所に居座り続けます。
私ならあんなにも歓迎されていなければ一目散に海へダイブしますが、さすが、人智を超えた存在、ゴジラです。
あらゆるところからビーム

ゴジラの十八番は口からビーム。
結構知っている方、多いと思うのですが、今回のゴジラはそんなレベルじゃありません。
口からはガス+炎+ビーム
背中からはビーム
尻尾の先端からはビーム
と言った具合に、体中のいたるところからビームを出します。
このビームは、触れたものをすべてナイフのようにスパッと切ることができるのですが、ゴジラが背中からビームを放ちながら情緒不安定な動きをしたとき、東京のビル群が見るも無残に崩れ落ちていきました。
青年時代と違い、映像が鮮明、かつ、リアルなのでその光景は圧巻でした。
まとめ
ゴジラ悪いやつになってるし、色んなところからビーム出すし、変態だし。
まさにシン・ゴジラと呼ぶにふさわしい今回のゴジラ!
しかも、見どころはゴジラだけではなく、それ以外も面白いんです。
青年時代では完全に眠くなっていただろうと思う最初ら辺のシーンも、髪が薄くなり始めてから見てみると、意味深な発言や、それとなく今の日本と被るような政治の問題があったりと、「確かにそうかもなぁ~」と考えさせられる部分があり、手に汗握る迫力とは違った楽しみ方ができます。
ゴジラに興味を持った!と言う方は、是非、過去のゴジラふくめ、DVDを借りてみてください。
シン・ゴジラとの違いにきっと驚くと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。